ビジネスに即したデザイン契約について
中小企業とのデザイン開発が増えている現状から、発注者とデザイナー双方に簡易で分かりやすい契約書式を、というニーズから日本弁理士会・意匠委員会との共同研究によって作成されたデザイン契約の考え方と書式です。
デザイナーにとってのデザイン契約
■契約の基礎
- 契約が目指すもの
契約の究極の目的は、デザイナーとクライアントである企業(発注者)とが、お互いの立場を尊 重し、よりよいデザイン成果を生み出す土壌を形成することです。 現状においては、デザイナーが自分の権利を自覚して主張すること、そして自分の身を守るこ とから始めなければならなりません。
- 契約とは
・「契約」とは「約束」のことです。
「口約束」でも「契約」は成立します。しかし、口約束は「証拠」がないのでトラブルの元です。 そこで、約束した事項(合意事項)を書面にしたものが「契約書」です。「契約書」というタイトルでなくとも、合意事項が記されていれば「契約書」です。 デザイン契約は、「無から有を作り出す作業」が取引の本質なので、「合意すべき事項」が多 く、書面化しておかないとトラブルが発生します。
- 下請法
デザイナーの仕事は「下請法」で保護されています。 「下請法は、下請代金の支払遅延等を防止することにより、親事業者の下請事業者に対する 取引を公正にし、下請事業者の利益を保護するために制定された法律」です。 例えば、下請事業者に責任がないのに、発注者が発注後に下請代金の額を減じることや、下請事業者からの請求書が提出されないことを理由に、下請代金の支払日を遅らせることが禁止されています。(公正取引委員会HP)
- 契約書がないことによるトラブル(JIDAアンケート・2008年より)
- 予算が曖昧で仕事のクォリティーが落ちる
- 対価の対象となる作業が不明確(プレゼン費用、予算以上の要求など)
- なかなか支払われない。作業後の値引き要請
- 追加費用の発生が認められない撮影費、サンプル購入、出張費などの実費、コンセプトの変更
- 作業の一方的な中止(確認への回答がない、ペンディング)
- 知的財産の帰属
- 他の用途への転用
- 見積書
デザイナーから「契約書」を持ちかけることが難しい場合も多い。 「契約書」というタイトルでなくとも、当事者の「合意」を裏付ける「書面」を用意することが有効で す。例えば「見積書」を利用します。 「見積書」を提出し、「見積もりに基づいて発注する」と企業から連絡があれば、「見積書」の内容で「契約」が成立したことになります。 「見積書」には可能な限り詳細に見積もり条件を記載します。 「デザイン制作一式」というような記載ではほとんど意味をなさないし、不幸の元になります。 以下の事項は是非記載してください。
- テーマ
- 合計金額。税込みか税別か
- 支払時期・方法
- 具体的な作業内容(作業の範囲、スケジュール、デザイン案の数) 5 検収の有無。作業終了後のデザイン変更
- 不採用案の扱い
- 知的財産権の扱い
- 作業内容に対応させて作業ごとに金額を記載
- 提供を受けるデータがあればその内容
- 見積り外の費用が発生する可能性がある旨の記載
- 工程表
「見積書」の付属資料として「工程表」を用意するとよいです。 工程表により、作業スケジュール、ステップごとの提出物、確認事項、発生が予想される外注 費・出張費などを明記することにより、受任時の合意内容をいっそう明確化することができます。
デザイン契約において留意すべき事項
以下、中小企業基盤整備機構がWebで公表している「デザイン業務委託契約書」(枠 内)を引用して、留意点を解説します。
デザイン業務委託契約書(例)○○○○株式会社(以下「甲」という)と△△△△(以下「乙」という)とは、甲の○○○ ○デザイン制作に関する業務の委託に関して、以下のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。 第1条(契約の目的)
記
第2条(委託料)
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[対価・支払い方法]権利の帰属に関わりなく(意匠権などを企業が保有しても)、以下のように対価を決めること ができる。
なお、2、3では、実施料の上限や期限を定める場合もある。 |
- 一括払い
いわゆる「売り切り」。
デザイナーにまとまった金額が入ります。 デザイナーがリスクを負わないが、ヒットした場合も見返りはありません。 - 頭金+実施料 実施料の決め方
定額方式 出来高とは関係なく、年に○○○円、月に○○○円支払う。
料率方式 売上高などをベースに、実施料率(%)で計算 料率方式では、売れないと対価が発生しません。 最低実施料保証を決める必要があると思います。
第3条(納期)
第4条(納品)
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[作業の終了] |
- いつ終了するか
主な選択肢
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a. 提案で終了
デザイナーは、発注者の意向を十分取り入れてデザインをし、そのデザインを提供して作業は終了するという契約は、実質的に「委任契約」であり、デザイナーにとって最高の条件です。
このタイプの契約でも、提案の数やバリエーションなどについては、予め決めておく必要があります。
b. 検収後終了
検収において、発注者の指定した条件(デザイン与件)に沿っていないと判断された場合、デザインを修正する必要があり、検収をパスしないと契約は終了しません。
2. 修正の対価
留意点
- デザイナーに責任がある場合は無償でデザインを修正する。
- 発注者がデザイン与件と異なる修正を指示した場合には追加の対価もあり得る。
この区別を契約書に記載することが好ましい。 |
a. 契約書における対応
上記のいずれに該当するのかを明確化するために、契約書を作成する際に、デザイン発注の前提として、(a)どの様なデザインが要求されているか(デザイン与件)、(b)いつ、誰がデ ザインの確認をするのかを明確にしておきます。 できればチェックシートなどを作成しておきます。
b. 修正依頼への対応
以下の確認が必要です(これは「契約書」の問題ではなく、修正指示を受ける際の確認事項)。
- 修正要求が、上記①②のいずれなのか。
- 何れであっても、以下の確認
修正箇所
修正に要する期間 - 上記②の場合
修正にかかる対価の合意
修正により納品が遅れたことによる「対価の減額要求」を受ける場合もあるが、その点につい ても契約で予め決めておくことが望ましい。
第5条(再委託)
第6条(本件成果物の権利関係)
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[知的財産権(権利の帰属)][選択肢]
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- 原則
デザイン制作の成果に含まれている知的財産権は、デザイナーが保有します。 デザイナーが「発注者に譲渡する」ことに同意しなければ、発注者は権利を取得できません。 ここでいう「知的財産権」とは以下のものです。- 特許を受ける権利(発明)
- 実用新案登録を受ける権利(考案)
- 意匠登録を受ける権利(意匠)
- 著作物に関する権利(著作権)
- デザイナーが保有
a. デザイナーにとってのメリット・デメリット
- 企業による自己のデザインの実施を管理することができる。
他方
- デザイナーは自ら出願し、権利を維持するコストを負担しなければならない。
b. 実施許諾契約
デザイン委託契約とは別に、「実施許諾契約」を締結することになります。
3. 発注者が保有
a. 契約書
発注者に「知的財産権」を譲渡する場合、契約書に記載する必要があります。
b. 対価
発注者が知的財産権を譲受する場合、デザインフィーとは別に、権利の対価を決めておく 必要があります。 公正取引委員会HP 「下請法Q&A」に以下の記載があります。 「デザイン料の中に権利を譲渡する際の料金を含めている内容も見受けられるが、元来は、 デザイン料と知的財産権の対価とは全く異なるものなので、知的財産を譲渡する場合には 別途料金を決定する必要があります。」
c. 創作者名・発明者名 発注者が出願する場合であっても、その出願に「創作者」「発明者」としてデザイナーの氏名 を記載する権利があります。
4. 共有
デザイナーにとってのメリットはあまりないように思われます。
5. 著作権特有の留意点
著作権は多くの権利を含み、「細かな権利」(支分権)ごとに譲渡できまるので、どの支分権を譲 渡するか明確にする必要があります。 特に、翻案権と二次的著作物に関する権利
を譲渡するかどうかによって、発注者の自由度大 幅に変わります。尤も、これらの権利の譲渡と「著作者人格権の不行使」が束になった契約が 一般的です。
著作物は改変等して多くの商品に応用する場合があるので、可能であれば、以下についても検 討して契約に盛り込んだり、著作権譲渡の対価を設定することが好ましい。
(「他用途への転用」 参照)
- 改変する範囲
- 改変の程度
- 改変する際の条件
[他用途への転用]デザインが契約対象外の「他の用途へ転用する場合」についても明確にしておく必要がある。そうでなければ上記I.4に記したように後のトラブルへ発展するおそれがある。 基本的には契約で合意された「開発テーマ」以外の用途での使用は、デザイナーの許諾が 必要と考えられる。 [選択肢]
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- デザインの転用
a. パッケージからの転用
パッケージの図柄をデザインしたとき、発注者が、この図柄がA全判のほとんどを占めるポス ターに転用する行為はどう考えたらよいだろうか。 発注者としては、そのパッケージを使用して販売される商品の宣伝であるから、当然に自由 にできる行為と考えるのではないだろうか。他方デザイナーの観点からは「ポスター」という新 しい価値を提供しているのだから「対価」を受け取る権利があると考えるかもしれない。何れが 妥当であるか、法律的な評価は難しい。 では、その図柄を「ショッピング袋」に大きく表したときはどうだろうか。この場合は、通常想定さ れる範囲を超えて、「ショッピング袋」という別個の物品のデザインとしての価値を持つに至っ ており、デザイナーは対価を受け取る権利があるといえそうです。
b. 二次元から三次元への転用
グラフィックデザインやウエブデザインなど二次元のデザインを三次元の製品に転用すること はどうでしょうか。えば、ゲームソフトに表現した自動車の「画像」を「自動車のおもちゃ」とする 行為です。 デザイン委託契約の目的が「ゲームソフトの開発」であれば、「自動車のおもちゃ」は明らかに 契約の対象外であり、明らかな「他用途への転用」として対価が発生すると思われます。自 動車の画像が著作物であるという前提に立てば、自動車おもちゃは、自動車の著作物の翻 案と位置づけられこともあります。
- 契約の限界
デザイナーが提案したデザインが、クライアント企業において「目的とする」利用方法を超えてど のように利用されるかは予想が困難な場合が多く、契約ですべてを網羅することはできないと思 います。 契約で合意された「開発テーマ」以外の用途での使用は、デザイナーの許諾が必要というスタンスが重要です。
[不採用案の扱い]不採用案の扱いは問題となり易いので契約で定めるべきである。どちらに帰属させるかはケ ースバイケースであろうが、いずれにしても契約で決めなければならない。 [選択肢]
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不採用案が何れのものかを事前に定めておかないと、発注者は「デザインフィーを払ったのだか ら自分のものである」と主張することがあります。
- デザイナーのもの
デザイナーのものと定めることにより、発注者、デザイナー双方の後日のデザイン開発に伴うト ラブルを未然に防止できると思います。 契約に明記しにくい場合は、「見積書」において契約の対価は採用案のみに対するものであ ることを記載する方法もあります。 - 発注者のもの
不採用案は発注者のもの、と定める場合であっても、企業が「不採用案」を採用(商品化) するときの条件を予め契約で定める必要があります。たとえば- 採用する旨の連絡義務
- 追加の対価についての取り決め
一定の期間を定めて、期限までに採用しない場合にはデザイナーのものになる(返却され る)ことを契約で定めるのもよいと思います。
第7条(権利侵害なきことの保証) 乙は成果物のいかなる部分も、第三者の著作権やその他の知的財産権に基づく権利を侵害していないことを甲に保証するものとする。 |
[知的財産権を侵害しないことの保証(非侵害保証)]以下に分けて考える必要がある。
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- 保証条項の意味
発注者から提示される契約書には、「第三者の知的財産権を侵害しないことを保証する」とい う条項が含まれていることがあります。
この条項の意味するところは、
あなたが提案したデザインが、第三者の知的財産権を侵害して、そのために発注者が損害を 被ったときは「責任を持て」ということ。「責任を持て」とは、権利侵害による損害を全部負担し ろということです。
知的財産権の中には、保証できるものとできないものがあります。
「法律的知識に基づく判断」を必要とする事項は保証できない。自分の行動で評価できる事項 は保証してよい、ということになります。 - 産業財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権) 保証してはいけない
産業財産権は、以下の特徴を持っています。 デザイナーが責任を負うには荷が重すぎる。
絶対に保証してはいけない。
ちなみに、弁理士も侵害の有無についての意見は示すが「保証」はしない。- 登録されて権利が発生する。
・市場を見ても権利の有無はわからない - 権利の存在は、調査をしなければわからない。
・調査のためには専門知識が必要 - 権利の存在を知らなくても、同じものを作れば権利侵害になる。
- 権利の及ぶ範囲を理解するためには専門知識が必要
- 登録されて権利が発生する。
- 著作権
保証してよい
著作権は、他人の著作物を見て、それを模倣することが侵害の要件です。偶然同じようなもの ができても侵害になりません。
したがって、
模倣したかどうかはデザイナー自身が一番知っているのであり、他人の著作物を模倣していな い、ということであれば著作権侵害はないので、これは保証してよい。 逆に、発注者は調査のすべを持たない。 - 不正競争防止法
下記イ)は保証してよいが、ロ)は保証してはいけない。
不正競争防止法は、デザインに関してざっくり言うと二つの規制をしています。 イ)他人の販売後3年以内の商品の形態を模倣するな(同3号) ロ)他人の有名な商標や商品の商品等表示(商品の形態や模様など)と混同のおそれのあ るものを使うな(不正競争防止法2条1項1号、2号)
上記イ)
模倣したかどうかはデザイナー自身が一番知っているのであり、他人の商品を模倣していな い、ということであれば不正競争防止法3号違反はないので、これは保証してよい。
なお、「模倣していない」ことの立証のために、デザイン過程を示す資料を、日付を記載して 保管しておくことが必要。技術者が作成する「研究ノート」のような「デザイン開発ノート」の作 成を勧めます。
上記ロ)
他人の商品の形態などが有名であるか、混同する恐れがあるかなどの評価が必要なので、 デザイナーが判断することはできない。
第8条(危険負担)
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[秘密保持]
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- 企業から取得する情報が「秘密」
発注者企業から提示される契約書には、一般的に秘密保持義務に関する条項が含まれてい ます。
デザイナーは、自己のみでなく、従業員や外注先に対しても自己と同様に秘密保持義務を遵 守させる義務があることに留意しなければなりません。 - デザイナーの提案も「秘密」
デザイナーに対して発注者企業から提供された情報に秘密保持義務が課されるのと同様に、 発注者企業に対しても、デザイナーから提供する情報に秘密保持義務を課すべきです。 デザイナーから発注者企業に対して提供する情報には、最終デザインに到達するまでの工程 においてデザイナーから提供するコンセプトやモデル、不採用デザイン案、デザイナーの業務に 関する情報(ノウハウや営業秘密を含む)があります。 - 秘密の特定方法 企業から受け取る情報、発注者企業へ提案する対象物双方ともに、秘密情報であることがわ かるような対処を施す必要があります。例えば、
- デザイン案などの提出物に○秘「○秘 」、作成者の署名、作成年月日を記載
- 電子データにパスワードを設定
- 契約終了時には対象物を返却する旨を明記したりすることが有効です。
第11条(不可抗力)
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[業務の中止]
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- 費用の発生
発注者の事情による業務の中止(契約の解除)については、不必要となった経費を除く、契約の全額が支払われるように定めるべきです。やむを得ない中止の場合は、それまでの業務量に応じた報酬とすることもあり得ます。
作業の途中で報告を求められた後、その後の指示がなく「立ち消え状態」となることも想定でき るので、そのような場合への対応も合意しておくことが望ましい。 - 「ここまで作業した」ことをどう説明するか
業務に要した時間を記録しておく。途中で発生する資料に日時を記録する、要した材料等に ついて伝票を保存しておくことなどが必要です。また、ステップごとの確認や6で提案した「デザ イン開発ノート」も有効と考えます。
第13条(協議)
以上、甲乙間に契約が成立したので、本契約書を2通作成し、甲乙各1通を保有するものとする。 |
[契約書に記載のない重要事項] |
[作業終了後(検収・納品後)のデザイン変更]選択肢
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- デザイナーが行う場合(費用はどうする)
発注者からの依頼に応じて作業終了後(検収後)にデザイン修正を行う場合、作業終了後 の「新たな作業」となるため、費用を別途請求できると考えます。
しかし、
当初の契約における「作業の終了」(上記1)があいまいだと、請求しにくくなる場合があるので、はじめが肝心です。
なお、見積もり書、契約書などの書面上において、上記したようなことが発生した場合を想 定した「但し書き」を付記し、予め取り決めをしておくように心がけておくことが好ましい。この ようにして、事後的なトラブルの発生を未然に防ぎ、クライアントとの関係を良好に維持する ことに努めることもビジネスにおいては重要です。 - 発注者が行う場合
発注者(企業)が成果物を自由に変更できるか。
成果物が「著作物」であれば、「同一性保持権」があるので発注者による自由な変更は禁止 されます。他方プロダクトデザインの場合はそのような法律の規定はありません。当事者の合 意(契約)によることになります。なお、著作物であっても、「著作者人格権の不行使」を契約 条項として盛り込むと、発注者は自由に変更できることになります。
a. デザイナーの監修を定めない場合
発注者が自由にデザイン変更可能とする契約を結ぶ場合であっても、その範囲(例えば 量産適合のための微修正のみ可能など)を予め合意しておくことが必要です。
b. デザイナーの監修
契約に基づき発注者がある程度自由にデザイン変更が行えるケースであっても、変更後 のデザインはデザイナーの監修を経て次のステップへ進むような契約を結ぶように心がけることが重要です。 発注者にとってはデザインのぶれを回避できるメリットがあり、デザイナーにとっては、クライアントとの関係が継続するとともに、デザイン修正の程度によっては新たな発注となるこ とも想定され、双方にとってメリットがある。
[経費について] |
・出張費、外注費、モデル作成費など
報酬とは別に必要経費として請求する方が、デザイナー側が過大な経費をかぶらないでよい だろう。その場合、経費ごとに事前の見積書を出して、依頼者の承諾を得て、その都度清算する方法がある。
[製造物責任]
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- 「製造物責任」とは
製造物責任法(いわゆるPL法)では、製品(製造物)の欠陥によって生命、身体又は財産に 損害を被ったことを証明した場合に、被害者は製造会社などに対して損害賠償を求めることが できるとされています。 - デザイナーが負うべき「製造物責任」はあるのか?
「製造業者等」とは、製造物を業として製造、加工又は輸入した者(2条3項1号)、製造業者 ではないが、製造業者として製造物にその氏名等の表示をした者、又は、製造業者と誤認さ せる氏名等の表示をした者(2条3項2号)、製造物にその実質的な製造業者と認めることが できる氏名等の表示をした者(2条3項3号)を指します。
発注者から委託されて製品デザイン部分を行うデザイナーが、「製造業者等」として評価され るケースは少ないものと考えます。「取扱説明書」の不備は製造物責任の対象となり得ます が、内容の最終確認はクライアントが行うべきものであり、デザイナーが最終責任を負うことは ないでしょう。契約で「製造物責任を負わない」ことを確認する方法もあります。